死ぬ前に書きやがれ

文章を書きたい30歳会社員。音楽とお笑いが好きなので主にその話。時々、感じた別のことも。

星野源LIVE TOUR 2017『Continues』2017.7.22@大阪城ホール

昨年夏、星野源さんのライブを見たお話。遅ればせながら。笑
もうめちゃくちゃ良くて大声で言いふらしたかったけど、ツアーは続くし、多分DVD出るしと我慢していました。DVDも出たので、今ならいいかなと。笑
私が行った2017.7.22@大阪城ホールでの話です。まだDVDも見ず、前回レディクレと同じく記憶を頼りに書くので曖昧・思い違い満載かもしれないです。お手柔らかに読んでください。笑
とにかく良かったということを、少しでもいいから伝えたい。


源ちゃんだって清水音泉!(大声)


俳優・文筆家・歌手、星野源。(この肩書き3点が空でスラスラ出てくる程馴染んでいるのは凄いといつも思います。)
カルチャー好き界隈ではかつてから人気を誇っていた源さんが、世間の誰もが知る大スターとなったのは2016年10-12月期ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の大ヒットが要因だ。平匡さん最高。“恋”めっちゃ流行りましたよね。私も忘年会や2次会で、恋ダンスに大変お世話になりました。笑
そう今や「星野源は誰もが知る圧倒的大衆カルチャー」なんです。

そんなドラマヒット以来初のライブツアー。そりゃライブ行きたいわ!と言わんばかりにチケットも相当な争奪戦だった模様。源さんはファンクラブを設けていない代わりに『YELLOW MAGAZINE』という1年の活動をまとめたオフィシャルイヤーブックを刊行しており、これを購入するとチケット先行に応募ができるようになります。

↓これね。情報量めっちゃすごい。
※今2017-2018年版も予約受付中ですよ…!

この先行で取ってアリーナ40列目とかでした。もはや手に入っただけでも奇跡と言ったところだろうか。

会場はもちろん完売御礼超満員。開演までは妻夫木さんと共演されているサッポロ黒ラベルのCMが流れて早くも歓声があがったり、会場外にはニセ明(源さん扮する布施明さんパロディーキャラ)の等身大パネルとのフォトコーナーに何時間も列が出来ていたり、グッズにも長蛇の列があり……相当なお祭りムード。

そして開演!大きなホールでの照明が落ちた瞬間に、大波の様に広がる「…うわぁー!!!!」の歓声は、何回体験しても鳥肌が立ちます。

〜オープニング〜
声だけ流れるボイスドラマでスタート。
先輩(=歌謡曲)と、後輩(=J-POP)が出会い、お互いの近況を話す。音楽にはジャンルがあり、様々な他ジャンルに圧された歌謡曲先輩は衰退の一途を辿っている。
対してJ-POP後輩は音楽の大道を行く存在。そんな2人の元に聴いたことのない音楽が聴こえてくる。なんだこれは?イエローミュージック?星野源とか言う奴のライブのようだが覗きに行くか…?


マリンバと共についに登場星野源!!1曲目インスト曲の“Fire Cracker”。シャツにベストにと紳士な出で立ちで、背後に豪華なオーケストラを従え、マリンバを叩きまくる姿は早くも素敵最高潮!
初めて聴く“Fire Cracker”という曲。アジアンテイストでワクワクが次第に増していく愉快な曲でした。まさしくオープニングにぴったりな一曲。

「こんばんはー!星野源でーす!」というもはやお馴染みになった挨拶の後に披露された“化物”。続く“桜の森”はライブならではの、ドラム×ギター(源さん)×ギター(長岡亮介さん)の音源よりも長いイントロ。カッティングの応酬は格好良いの極みです。これは贅沢だ…。

大阪城ホールの形好きなんですよね。」から始まったMC。「大阪に来て昨日ジャルジャルの番組を見ました。あと今日は新喜劇を見た。すち子さんが好きです。今日は人情系のストーリーでしたよ。すち子がギャグを関係なく放り込んで面白いのに、ホロリと来る。人情と面白いが組み合わさる文化は大阪ならではのものでないでしょうか。東京はその2つの融合がなく、どちらかだけで作品が出来ます。」
大阪ならでは。なんか褒められた気がして嬉しいですね。笑

続いて“Night Troop”、“雨音”とシングルCDに入っている表題ではない曲を披露。“Night Troop”の重低音がめちゃくちゃ気持ちが良い。“Night Troop”は“Crazy Crazy/桜の森”に、“雨音”は“恋”に収録されています。源さんの曲はシングル表題曲でないものにも名曲が多い。個人的には同じくCrazy Crazyに入っている“海を掬う”が好き。

バカリズムさん、ロバート秋山さん、バナナマンさんが扮する各音楽界著名人からのお祝いコメントVTRが流れた後、「MUSIC VIDEO CLIPで、昔のシングル3曲を続けて聴いた時良いなと思いました。」という言葉を添えて披露された“くだらないの中に”、“フィルム”、“夢の外へ”。
くだらないの中にやフィルムは焦燥や現状への閉塞感が帯びている気がします。恋人との安らぐ時間を持ってみたり、良い事を少しずつ集めて未来へ憧れてみたりして、まぁ仕方ないかと上手くそれをいなして生きていく。しかしそれに対して、夢の外へはもうとにかく外に飛び出してしまえ!というやっちまえ感が好きです。
なんだか上手くいかない、現状はこのままかもしれない、世間と自分はずれているかもしれない。だけど、そんな自分だと自覚した上で、それをフラットに捉え進む視点に変わった様に感じグッと来ました。
3曲続けて聴いたからか、初めてこんな事を思いました。ここが私は1番良かったです。

360°見渡せるセンターステージに移動して弾き語り。曲ごとに向く方向を変えてくれます。
「手拍子したくなるだろうけどしないでね。リズムが難しいからスペインのフラメンコみたいになるよ。笑」と戯けて伝えつつ、完全静寂を作り出し披露された“穴を掘る”。これだけ静かな中で鳴ると、満杯のホールでも近くで聴いている様な気分になりました。
そして続く曲の前に自身が震災で体験したエピソードも語られたナンバーガールカバー“透明少女”。
「学生時代ナンバーガールが好きでした。向井さんと共演する時に自分なりのアレンジでナンバーガールを…とこの曲を演奏しました。2011年の震災発生時ちょうど仕事でホテルに泊まっていて、地震報道を見て心が落ち込んだので、落ち着こうと1人深夜コンビニへ向かったんです。その時エレベーターで乗り合わせたのが仕事を終えたデリヘル嬢。俺も呼びてえーと思いつつ、こんな大変な時に仕事を頑張る姿に感銘を受け、自分も自分の仕事を頑張ろうと思った。その時の彼女に捧げたい。そんな貴方は“透明少女”。」


大好きな細野さんの曲をしてみたいと“マッドピエロ”、細野さんに憧れマリンバを始め、影響を受けて出来たという“時よ”を2曲立て続けに披露。
「この曲を2曲立て続けにしたかったんです!」

そして「みんなで踊りましょうー!」の叫びを皮切りに“SUN”、“恋”、“Week End”ともはや定番となった盛り上がりナンバーを。お客さんのほとんどが思い思いの恋ダンスを踊っていました。凄い!楽しさが溢れすぎる空間!
恋の前に「今回のツアーでもこの言葉が言えるのが嬉しい!昨年めちゃくちゃ歌った曲です!」と嬉しそうに仰っていたのが印象的でした。SUNに続いて、2017年も大ヒット。ファンもめちゃくちゃ嬉しいです。こんなにも活躍してくれてありがとうございます。

「あと1曲で終わりですが、星野源は他のアーティストがしないアンコールをします!笑 1回はけるので手拍子ください。別人が出てきて2曲歌いはけるので、もう一回手拍子。」と懇切丁寧な説明も。笑
「皆が、えー!と惜しむ中無視して、最後の曲を始めるのも良いね。」とツアータイトルの“Continues”を披露。

そしてついに登場、大人気ニセ明!“君は薔薇より美しい”と“Drinking Dance”を高らかに歌い上げる。Drinking Danceニセさんにぴったりですね。好き勝手暴れやすそう。笑

〜エンディングVTR〜
流行りの音楽に圧され自信を無くしていたがニセ明を見ていると悩みが吹っ飛んだ歌謡曲先輩。
「イエローミュージックも良い。歌謡曲もJ-POPも我が道をいこう。」

3時間超えのライブ。圧巻でした。楽しかったー!一躍時の人となった源さんが、発言権を得た今、音楽とはこんなにも最高だと真摯に聴かせにかかったライブだと感じました。
それを暗喩的ではなくVTRを使ったり、自身の曲然り、自身が憧れた人の曲然り、敢えて誰もが知る著名な曲で構成しないという直接的なやり方に、格好よさを感じずにはいられなかったです。

思えば、時の人になろうが、カルチャー界隈で騒がれようが、バンドをしようが、無名の時だろうが、源さんが伝え続けているのは「間口を広く音楽を楽しもう」ということの様に思います。
実際今回のライブきっかけに、細野さんや向井さんの曲を知った方も沢山いるはず。(私も全く無知なので、ライブ後に聴きました。すんげー良かった。昔作られた音に感じないです。今でも最前線。)

源さんについて行ったら、そんな風に色々な音楽を聴けると思うとワクワクせずにはいられないですね。ありがとう、源さん。これからもよろしくお願いします!

1.Fire Cracker
2.化物
3.桜の森
4.Night Troop
5.雨音
6.くだらないの中に
7.フィルム
8.夢の外へ
9.穴を掘る
10.透明少女
11.くせのうた
12.マッドピエロ
13.時よ
14.ギャグ
15.SUN
16.恋
17.Week End
18.Continues

en.1 君は薔薇より美しい
en.2 Drinking Dance
en.3 Friend Ship