死ぬ前に書きやがれ

文章を書きたい30歳会社員。音楽とお笑いが好きなので主にその話。時々、感じた別のことも。

2/4 四星球 1st e.p.「鋼鉄の段ボーラーまさゆきe.p.」レコ発ツアー「四星中学発明倶楽部」@なんばHatch

※ツアー初日ですが、セットリストやら演出やらMCやら諸々書いております。各地でコンセプトが違うので、大丈夫かと思うのですが…お気をつけください。


コミックバンド四星球。1/31に1st e.p.“鋼鉄の段ボーラーまさゆき”をリリース。ライブ中に沢山出てくる小道具を毎回段ボールで作り上げるまさやん(Gt)。そんな彼をフィーチャーした楽曲となっている。
そのレコ発ツアー初日が、なんばHatchで行われた。月1回4ヶ所を回る今回のツアーは各地様々なコンセプトが掲げられており、今回は「四星中学発明倶楽部」。コンセプトにちなんで制服や体操服や発明家の格好をして来ると、「発明の証」を貰える特典付き。
会場に入るとまさやんが仕上げた段ボール作品の数々が展示されていた。舞台横にはこれまた段ボールで作られたでんじろう博士ばりの空気砲も装備。開演までの時間、時折空気砲が発射され、綺麗な円となり、ぷかぁ〜と会場を漂っていた。

さすが四星球。始まる前から情報量が多すぎて、もうなんだか訳が分からない。笑

ロビーにあったこれも…なんで?笑 しかしさすがのハイクオリティです。あっぱれまさやん。笑


発明倶楽部部員として登場した北島康雄(Vo)。発明品のロボット・小野寺翼くんと共にオープニング。
ロボット「僕は小野寺翼だよ。好きなバンドはエレファントカシマシだよ。」
康雄「人間の心を持っていますね。」

「今日チケット3000円でしょ!?お得です!4800円分ぐらい得させるから!」という熱い康雄さんの言葉を皮切りに、発明品の(お腹に描かれた)ロボットと共にまさやん、モリス(Dr)、U太(Ba)が登場。
新譜の表題曲“鋼鉄の段ボーラーまさゆき”でスタート。「まさゆきっ」とまさやんを称えてみたり、エアギターを弾いたり二階席に投げたり、早くも四星球とオーディエンスが一体になり始める。
続く“クラーク博士の僕”は、康雄さんが「この曲は四星球の定番となってきました。でもこの曲を次はライブハウスの定番曲にしたい。皆んなにタイトルを叫んで欲しい。」と、客席全員で「クラーク博士と僕!!」と叫びスタート。フロアはダイブ、モッシュで揉みくちゃ状態。宙にはフラフープが舞い、ステージ傍らでは、まさやんがバク宙を決め、四方八方で何かが起こる。目が足りない!追いつかない!全部見たい!楽しい…早くもめちゃくちゃ楽しいぞ…!

歩く情景が歌になった“はじめてのたいあっぷ”では、手拍子ならぬ足拍子で会場の足並みが揃い、続く定番曲“コミックバンド”、“潮騒ぎ”では、待ってましたと言わんばかりにまたもや爆発的な盛り上がりを見せるオーディエンス。
発明品の(お腹に描かれた)ロボットが「序盤でクラーク博士と僕とかやって、後半盛り上がるんか?」と本音を呟いた所にも、思わず首を縦に振ってしまうぐらい、フルスロットルな幕開けだった。

発明倶楽部なので、メンバーそれぞれ発明品があるとのこと。
モリス「僕はお陰様で最近忙しくなって来たんで、僕の分身を作れる薬を開発しました。ポセイドンとかもやってくれる。」
一同「サボってるやん。」
康雄「僕は大きくなれる薬です。」
まさやん「僕も大きくなって康雄みたいにイケメンになりたい。」
康雄「身長高いから僕はイケメン言われてるんちゃうで?イケてるメンズやからやで?」

それでも大きくなりたいまさやんの為に、寿司に薬を混ぜて食べることに。薬(=大量のワサビ)を口に詰められた後、水で流し込み、間髪入れず次の演奏に移ったまさやんが素晴らしすぎて感動。笑
薬が効きすぎ、巨大化し舞台袖から顔だけ登場したまさやん(段ボール製)。まさやんはその後無事縮んだものの、またもや何やら異変が。
すると金髪、鬼パンツのモリススタイルで再登場したまさやん。

モリス「実は先ほどまさやんが飲んだ水に、分身の薬を入れていました!」
康雄「いや、これは分身ちゃうやろ!四星球内に金髪が2人になっただけや!」
2018年はモリス加入10周年。お祝いをしようと、康雄さん、U太さんもモリススタイルに着替え“お告げ”を披露。力強いビートを刻むモリスが何だか誇らしげに見えたのは気のせいだろうか…。笑 加入10周年おめでとうございます。

続いての発明品はタイムマシーン。タイムマシーンに乗り、康雄さんが好きな1996年にタイムスリップ。特効の煙が出る度にコロコロと表情を変えるU太さん。芸が細かい…。
無事1996年にタイムスリップし、披露された“チャンネルはあのままで”、“HEY!HEY!HEY!に出たかった”。先程からネタ満載で爆笑の中で歌われた「人生諦められたのに、夢は諦められないの」。こんなハッピーな空間の中で聴いているのに、どうしても涙腺が緩む。

続いて江戸時代にタイムスリップし「江戸時代ではUFOの目撃談も多かった様ですね」と“Mr.Cosmo”を披露。康雄さん扮するちょんまげマンが登場し作られたミステリーサークルは、続々とお客さんが後に続き、膨大に広がり舞台監督の許可を得て、フロア内の柵を取り外す場面も。大人達がみんなくしゃくしゃの笑顔で走っていく様は、何回見ても幸せな気分になる。

e.p.より“直りかけのcamera”。「サビのビートがSCOOBIE DOの楽曲みたいやから、サビはぐるぐる回りましょう。んで疲れたら休んでもいい。新しくない!?」という康雄さんの一言で、フロアが回り、U太さんが回り、結果「34歳が回るのはキツイ。」との結論に。笑
前置きがあったからなのか、スクービーがカバーしても凄く似合いそう。いつかまた対バンが観れたらいいな。

「未来に不安を感じる。」という話をしだす、まさやんとU太さん。そこにタイムマシーンで現れたのはお馴染みのフューちゃん!!(康雄さん扮する。)カラフルな毛糸のパンツにピンクのクリアなハートのショルダーをかけた出で立ち。
U太「シノラーの生き残りみたいやな。」

フューちゃんが歌い上げる“ノーフューちゃん”。目の前にいるのは奇天烈な出で立ちのフューちゃん。聞こえてくる歌声も、所謂モザイク声。それなのに何故、何故すがってしまうのか。不安って拳を突き上げて大声で叫んでしまうのか。不安、不安、不安……!目に入ってくる光景は滑稽そのものなのに、でもFunに変えてくれるのは紛れもなくこの人たちだ。もう本当によく分からない。めっちゃ変な格好の人おるのに、泣けてくる。

発明品の薬を飲んでいないのに、にょろっと首が伸びてしまったU太さんと共に“妖怪泣き笑い”、「またもや名曲が出来ました!」という康雄さんの宣言に、正しくその通りだと感じた“発明倶楽部”。“オモローネバーノウズ”で、これからも四星球と楽しい事沢山したい!と思わせてくれた最高のクライマックス!……と思いきや、急に発狂して立ち去ったモリス。
薬が効いてしまい、モリスも大きくなってしまう…!すると大きくなったモリスの股間のみ舞台袖から登場。

康雄「下ネタで終わりやん!」


下ネタで終わってしまったが為に恥ずかしくなり、透明になれる薬を飲んでアンコールに登場した四星球。(全員全身黒タイツ。笑)
「この格好でリハーサルしてないけど大丈夫!?」という康雄さんの本音がポロっと出たものの、なんばHatchに来るとお客さんと一緒にここで録音をした事を思い出すから歌いたくなる、と“夜明け”を披露。
先程アンコール前に、お客さんの1人から「あと1500円払うから、スカイツリーは完成間近やって!」という声が上がり、「あいつウザいと思う人ー?」と康雄さんがからかいつつも、約束通り披露された“スカイツリーは完成間近”。

康雄「タイムマシーンがあるとしたらいつの時代に戻りたい?高校生?中学生?頭の中で思い浮かべて…もしかしたら、僕と同じ時に戻りたいと考えているかもしれない。今日ライブが始まった時間に!!」と、時空を飛び越えライブがまた初めからスタート!

“鋼鉄のダンボーラーまさゆき”、“クラーク博士と僕”に
それさっきも見たー!と思い爆笑しながら、繰り広げられるライブ。ライブはどれだけ楽しくてもどうしても形に残らない。残らないからこそ良いんだという気もするけど、それでももう一度体感したいと思うこともある。
……叶っている、今目の前で。笑
なんなんだ四星球!?魔法使いか、ドラえもんか!?
“ギンヤンマ”では会場で合唱が起こり、最後はアタック音と共にポーズを決め、またタイムマシーンに乗り込み去って行った四星球。
康雄「何言ってるか分からんかもしれへんけど、この先何があっても2018年2月4日は1人残らずなんばハッチに集合な!!」

目の前で色々な事が起こりすぎて、頭の整理がつかなかったが、とにかく最後に残った感情は「楽しかった!!!!」に尽きる気がする。



一緒に見ていた友達が「昔はお金集めて、ライブで特効を1回だけしたりしていたのになぁ。」とポソッと呟いた。確かに今日のライブは特効が沢山使われていた。
そういや2016年、なんばHatchでメジャーデビューを契約した際のライブ。その時も「え!?四星球ハッチでやるの!?めっちゃ凄いやん!」と湧いていた覚えがある。
それが今や、ツアー初日に当たり前の様にハッチ。すごいなぁ。本当に人気がどんどんどんどん出て行っているんだなぁ。
しかし「当たり前」と感じたのは勝手だった様で、康雄さんがライブ中に「なんばハッチで出来るということを、当たり前と思ったらバンドは終わりだと思う。」と言っていたのが凄く印象的で、頼もしく感じた。四星球はまだまだ貪欲で、これからも面白い事を発明し続けていくのだろう。

「また皆さん月曜から一週間頑張りましょう!」と声をかけてくれる四星球はビッグになっても、これからも生活の傍で不安を笑い飛ばしてくれる様な存在で居続けてくれる様な気がした。多分手が届かなくなるのではなく、四星球に元気を貰って生活を頑張ろうと思う人がどんどん増えていくんだろうなぁ。
四星球のライブの思い出し笑いで仕事なんとかなる時ありますからね。笑 ありがたい本当に。笑

本当にめちゃくちゃ楽しくて名場面・名曲・名言連発で、私なんかの語彙力・記憶力だと全くもって伝えられていない。見に行かないと、この楽しさは伝わらないね、四星球のライブ。
康雄さんが本日「申し訳ないけど、対バンや誘われたイベントは主催者の為にやっている。主催者に向けて70%。お客さんに向けでは30%ぐらい。でもワンマンは120%お客さんに向けてライブをしているから、ワンマンに来て欲しい。」と言っていて、格好いいなぁと。
だってそれが嘘やったり、大袈裟やったり聞こえないのが四星球。
どれだけアツい名言も笑いと音と共にすんなり入ってくるし、なんだかフッと冷めたり、現実に戻る瞬間が一時たりとも無いぐらい世界観に引き込まれる気がします。
これだけ人気やし、今更何言うてますねん感も出るけど、本当に!!!ぜひ行ってください四星球のライブ!面白感動ていう新しい感情が出てくるから!

ちなみにライブ特典で貰えた「発明の証」は、本日使われた段ボール小道具を切り刻んで、小野寺印が押されたものだったらしい。笑
康雄「使い方は各自で考える様に!」
……むずい。ファンも試され始めている。笑



1.鋼鉄の段ボーラーまさゆき
2.クラーク博士と僕
3.はじめてのたいあっぷ
4.コミックバンド
5.潮騒
6.四星球聴いたら馬鹿になる
7.Teen
8.お告げ
9.チャンネルはあのままで
10.HEY!HEY!HEY!に出たかった
11.Mr.Cosmo
12.直りかけのcamera
13.ノーフューちゃん
14.豪華客船ドロ船号
15.蛍の影
16.妖怪泣き笑い
17.発明倶楽部
18.オモローネバーノウズ

en1.夜明け
en2.スカイツリーは完成間近
en3.鋼鉄の段ボーラーまさゆき
en4.クラーク博士と僕
en5.ギンヤンマ